「ハイペリカム(機動兵器)」の版間の差分

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近接戦闘向けにショックソードを装備する。これは厳密に言えば鈍器とも言える代物であるが、当たった先に任意のタイミングで高圧電流を流すことができるため、主に車両鎮圧用として装備されている。また頭部には20mmCIWSを装備し、対空戦闘にもある程度対応する。
近接戦闘向けにショックソードを装備する。これは厳密に言えば鈍器とも言える代物であるが、当たった先に任意のタイミングで高圧電流を流すことができるため、主に車両鎮圧用として装備されている。また頭部には20mmCIWSを装備し、対空戦闘にもある程度対応する。
右腕に固定武装として装備されている180mm無反動砲は、戦車に使われているものをそのまま流用し、薬室および予備弾薬・発射システムのみを移設した急ごしらえの装備である。そもそもこの兵装は主兵装ではなく、戦車等の装甲が厚い車両を確実に撃破に至らしめるために搭載された、いわば'''特装兵器'''としての扱いであった。そのため、非常時等でも使用する機会は極端に少なく、むしろ右腕を丸々戦車の砲台にするというインパクトを優先した兵器であった。


==バリエーション==
==バリエーション==
==解説==
==解説==
==脚注==
==脚注==

2019年12月26日 (木) 01:38時点における版

ハイペリカム(Hypericum)とは、瀬田重工業製造、瀬田電第13独立警備大隊所属の試作型巨大人型機動兵器である。形式番号はSASX-0021A。名称が決定する以前は開発コード名の21式で呼ばれていた。尚本稿では、改良型のハイペリカムγ(ガンマ)についても記述する。

概要

諸元
ハイペリカム
Hypericum
コードネーム 試製21式
形式番号 SASX-0021A
種別 試作機動兵器
製造 瀬田重工業製造
建造 瀬田重工業 東森工場
生産形態 試作機
全高 16m
重量 33.2t
最大積載重量 50.2t
外装 軽装チタン合金
ジェネレータ SMM-740s/h
ジェネレーター出力 1,200W
OS NextGenASM-OS v1.1
武装 90mmマシンガンx2
大型ショックソード
ミニリニアナイフx2
右腕換装型180mm無反動砲
固定武装 頭部20mm CIWS

それまで主に利用されていた0013M スパイダーウォートに代わり、瀬田重工業によって開発されたアサルト・スーツ。その初期理念通り、戦車とほぼ同等の装甲材を用い、戦車以上の機動性を有した兵器として数機が建造された。ただし、量産化に向けてのコストダウンは全く行われていないワンオフ機であり、さらには機動性のために関節部の駆動構造を改良した結果逆に装甲材を削減したこともあって、耐久性は実用化不可能なレベルに低下している。

初期武装では右腕を戦車の主砲を転用したものを使用しているが、反動はこの機体の機動性でも抑制できないため、右腕に全重量とほぼ同等の推力を持ったスラスターを装備している。ただし、これを搭載したことによって戦闘継続時間は大幅に減少している。装備上、右腕を交換しても飛行することはできない。

180mm無反動砲の命中精度を向上するため、両脚にはサブレッグが格納されており、発射時にアウトリガーとして展開可能である。ただし、これを用いて四脚形態をとると、完全に身動きができなくなるため非常に危険であり、基本的に使用は推奨されていない。

この時代の機体としては極限までの機動性を確保したものの、戦車とは全く異なる操作性と機体特性から、操縦はおろか搭乗もできない者が続出し[1]、操縦できる者は空間認識能力が高い一部の人間に限られた。実戦配備時には戦車装甲とほぼ同じレベルの耐久性を持つ大型のシールドが配備され、本体の耐久性を補っている。ただし、重量が機体本体の重量を上回っているため、シールド装備時には保持用アクチュエーターを追加装備しなければならない。

右腕を左腕と同等品に交換するオプションも存在するが、機体の制御OSが通常装備を前提に調整されているため、機体の挙動は専用のプログラムをインストールしても不安定になる。この装備形態に正式な名称は存在しないが、俗にB装備とも呼ばれる。

瀬田電鉄グループ傘下の警備課へ試作機として2機が配備され、各種稼働テストに利用された後、1機は予備パーツとして解体され、残った1機は警備課の機体として実際の運用に投入された。後に犯罪者グループの所有していたバスター・ストライカーとの戦闘で中破し、ハイペリカムγへと改修されることとなる。

開発経緯

瀬田重工業内で開発コード21式と呼ばれていた機体は、コストの問題と技術力で当初の課題を達成できなかった0013M スパイダーウォートの後継機として開発がスタートした。スパイダーウォートが従来の戦車と同じディーゼルエンジンを採用していたことから、21式も当初はディーゼルエンジンを搭載していたが、戦車とは違う全方位からの衝撃にエンジンが耐えられず、出力も不安定化し、ディーゼルエンジンの採用は見送られることとなった。しかしバッテリー駆動では駆動時間があまりにも少なく、実用的ではなかった。そのため、小型ディーゼルエンジンで待機時にバッテリーへ充電し、またエンジンから出る熱を利用し、全身に内蔵された大型バッテリーに供給し続ける、いわばハイブリッドエンジンを新規に搭載。激しい動きを長期に続けない限りは長時間の戦闘にも耐えられるようになった。

武装はハイペリカム向けに新規設計された90mmマシンガンを主武装とする。これは軽戦車や装甲戦闘車両向けに生産されていた既存の90mm低圧砲などの設計を流用したものであるが、戦車などと違い大型のマニピュレーターで保持可能なサイズまで小型・軽量化を推し進めた結果、装弾数は装甲車などに搭載されているものと比較するとあまりにも少ない上、手持ち武装とはいえ大型なためマガジンが存在せず、撃ち切ってしまうと帰還するまでは使えない欠陥品とも呼べる兵装であった。またマシンガンという名であるものの、制圧射撃のような連続発射は基本的に不可能である。ただ相当の機械式戦闘兵器は設計時に存在していなかったため、単純に不必要と考えられていた可能性もある。

近接戦闘向けにショックソードを装備する。これは厳密に言えば鈍器とも言える代物であるが、当たった先に任意のタイミングで高圧電流を流すことができるため、主に車両鎮圧用として装備されている。また頭部には20mmCIWSを装備し、対空戦闘にもある程度対応する。

右腕に固定武装として装備されている180mm無反動砲は、戦車に使われているものをそのまま流用し、薬室および予備弾薬・発射システムのみを移設した急ごしらえの装備である。そもそもこの兵装は主兵装ではなく、戦車等の装甲が厚い車両を確実に撃破に至らしめるために搭載された、いわば特装兵器としての扱いであった。そのため、非常時等でも使用する機会は極端に少なく、むしろ右腕を丸々戦車の砲台にするというインパクトを優先した兵器であった。

バリエーション

解説

脚注

  1. 酔って嘔吐する者が続出したという