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'''瀬田電気鉄道1500系電車'''(せたでんきてつどう1500けいでんしゃ)は、1990年2月1日に営業運転を開始した[[瀬田電鉄|瀬田電気鉄道]] | '''瀬田電気鉄道1500系電車'''(せたでんきてつどう1500けいでんしゃ)は、1990年2月1日に営業運転を開始した[[瀬田電鉄|瀬田電気鉄道]]の通勤形電車であった。 | ||
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| 車両名 = 瀬田1500系電車 | | 車両名 = 瀬田1500系電車 | ||
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同時期に[[瀬田1700系電車|1700系]]が投入されており、これら二系列は当時の主力車両として重宝された。当初は1700系と同様、烏倉電鉄との直通が想定された仕様で投入される予定であったが、1000系との互換を持たせるため後回しになることになった。このため直通先向け保安装置の設置は後から行われ、後述の保安装置設置問題を引き起こす原因にもなった。 | |||
HT車由来の特徴的な前面部分は非常に印象的で、後継車である2200系が投入されるまでは実質的に瀬田電鉄の顔とも呼べる車両であった。 | |||
2200系の投入に伴い運用離脱車が増え、2010年3月5日を持って全編成の運用を終了。その後全車が廃車された。 | |||
マイ鉄レイルの表紙を飾った車両でもある。 | |||
==設備== | ==設備== | ||
置き換え元であった1000系は貫通扉が設けられていなかったが、今後の地下路線の建設や緊急事態への対応策として貫通扉を搭載するHT1000形を採用した。 | |||
[[瀬田電気鉄道湾岸線]] | 1000系同様、混雑緩和のため、2,950 mm 拡幅車体を採用している。ただし、瀬田本線以外でのホーム高さへの考慮はなされていないため、直通線乗り入れ時には段差が大きくなる区間も存在した。改修工事後は内装部分が大きく改修され、千鳥配置で車内案内表示装置(LCD)が設置されたほか、手摺などが増設され安全性が向上している。1700系同様、ワンマン運転装置及び手動ドア開閉ボタンは装備されていない。 | ||
前面の特徴的な前照灯デザインは概ねHT車そのままであるものの、改修工事後は排障器(スカート)が交換され、交換前にあったスカート部分補助灯兼尾灯は消滅してしまっている。 | |||
[[瀬田電気鉄道湾岸線]]の開業に伴い、新しい保安システムが導入されることとなったが、本列車の設備には既に新しい保安設備を増設する余裕がなく、本列車は2011年5月を持って全車廃車となった。 | |||
尚、後継車両として[[瀬田2200系電車|2200系]]が2010年から順次導入されている。 | 尚、後継車両として[[瀬田2200系電車|2200系]]が2010年から順次導入されている。 | ||
==編成== | ==編成== | ||
2010年3月12日時点(引退直前)での運用は以下の通りであった。 | |||
* '''瀬田検車区所属車''' | |||
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!!!←瀬田方面!!!!!!鳥丘方面→ | |||
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* '''新鳥丘検車区所属車''' | |||
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|1510(Mc)||1520(M)||1530(T)||1550(Tc) | |||
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* '''臨海車両基地所属車''' | |||
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===番台別概説=== | |||
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デビュー当初に1989年10月から11月にかけて4編成4本(16両)が新造されたグループ。概ね宝条工廠から出荷されたそのままの仕様であり、変更点は塗装変更・保安設備の増設にとどまる。 | |||
==更新工事== | ==更新工事== | ||
===改修工事=== | ===改修工事=== |
2024年8月21日 (水) 03:47時点における最新版
瀬田電気鉄道1500系電車(せたでんきてつどう1500けいでんしゃ)は、1990年2月1日に営業運転を開始した瀬田電気鉄道の通勤形電車であった。
瀬田1500系電車 | |
---|---|
1500系基本編成(改修後) (2010年8月20日 東森駅) | |
基本情報 | |
運用者 | 瀬田電鉄 |
製造所 |
宝条工廠 瀬田車両 |
製造年 | 1989年 - 1999年 |
運用開始 | 1990年2月1日 |
運用終了 | 2010年3月5日 |
投入先 | 瀬田本線 |
主要諸元 | |
編成 |
基本4両、付属2両 (MT比2:3) |
軌間 | 1,067 mm |
電気方式 | 直流 1,500 V(架空電車線方式) |
最高運転速度 | 115 km/h |
設計最高速度 | 115 km/h |
起動加速度 | 3.5 km/h/s |
減速度(常用) | 4.0 km/h/s |
減速度(非常) | 4.5 km/h/s |
編成定員 |
基本編成 - 1,412名 付属編成 - 760名 |
編成重量 |
341.6 t(基本編成 - 4M6T) 163.2 t(付属編成 - 2M3T) |
最大寸法 (長・幅・高) |
20,000 × 2,950 × 3,640 mm (普通車) |
車体 | ステンレス |
台車 | WDT57 |
主電動機 | かご形三相誘導電動機 MT75 × 4基/両 |
主電動機出力 | 140 kW (1時間定格) |
駆動方式 | TD平行カルダン駆動方式 |
歯車比 | 6.06 (16:97) |
編成出力 |
2,240 kW(基本編成 - 4M6T) 1,120 kW(付属編成 - 2M3T) |
制御方式 | VVVFインバータ制御 |
制動装置 |
回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ 全電気ブレーキ 抑速ブレーキ |
保安装置 | 関南ATS・西京ATO |
概要
1000系で製造上の欠陥が見つかったため、瀬田電鉄内の車輛不足を補うため、また1000系が成しえなかった瀬田電鉄の顔として宝条工廠で製造されるHT1000形をベースに製造された。1989年10月12日に新車両投入を発表[1]し、1990年2月1日に運行を開始した。
同時期に1700系が投入されており、これら二系列は当時の主力車両として重宝された。当初は1700系と同様、烏倉電鉄との直通が想定された仕様で投入される予定であったが、1000系との互換を持たせるため後回しになることになった。このため直通先向け保安装置の設置は後から行われ、後述の保安装置設置問題を引き起こす原因にもなった。
HT車由来の特徴的な前面部分は非常に印象的で、後継車である2200系が投入されるまでは実質的に瀬田電鉄の顔とも呼べる車両であった。
2200系の投入に伴い運用離脱車が増え、2010年3月5日を持って全編成の運用を終了。その後全車が廃車された。
マイ鉄レイルの表紙を飾った車両でもある。
設備
置き換え元であった1000系は貫通扉が設けられていなかったが、今後の地下路線の建設や緊急事態への対応策として貫通扉を搭載するHT1000形を採用した。
1000系同様、混雑緩和のため、2,950 mm 拡幅車体を採用している。ただし、瀬田本線以外でのホーム高さへの考慮はなされていないため、直通線乗り入れ時には段差が大きくなる区間も存在した。改修工事後は内装部分が大きく改修され、千鳥配置で車内案内表示装置(LCD)が設置されたほか、手摺などが増設され安全性が向上している。1700系同様、ワンマン運転装置及び手動ドア開閉ボタンは装備されていない。
前面の特徴的な前照灯デザインは概ねHT車そのままであるものの、改修工事後は排障器(スカート)が交換され、交換前にあったスカート部分補助灯兼尾灯は消滅してしまっている。
瀬田電気鉄道湾岸線の開業に伴い、新しい保安システムが導入されることとなったが、本列車の設備には既に新しい保安設備を増設する余裕がなく、本列車は2011年5月を持って全車廃車となった。 尚、後継車両として2200系が2010年から順次導入されている。
編成
2010年3月12日時点(引退直前)での運用は以下の通りであった。
- 瀬田検車区所属車
←瀬田方面 | 鳥丘方面→ | |||
---|---|---|---|---|
1次車 | 1510(Mc) | 1520(M) | 1530(T) | 1550(Tc) |
2次車 | 1560(Mc) | 1570(M) | 1580(T) | 1590(Tc) |
- 新鳥丘検車区所属車
←瀬田方面 | 鳥丘方面→ | |||
---|---|---|---|---|
1次車 | 1510(Mc) | 1520(M) | 1530(T) | 1550(Tc) |
2次車 | 1560(Mc) | 1570(M) | 1580(T) | 1590(Tc) |
- 臨海車両基地所属車
←瀬田方面 | 鳥丘方面→ | |||
---|---|---|---|---|
1次車 | 1510(Mc) | 1520(M) | 1530(T) | 1550(Tc) |
2次車 | 1610(Mc) | 1620(M) | 1630(T) | 1640(Tc) |
番台別概説
0番台
デビュー当初に1989年10月から11月にかけて4編成4本(16両)が新造されたグループ。概ね宝条工廠から出荷されたそのままの仕様であり、変更点は塗装変更・保安設備の増設にとどまる。
更新工事
改修工事
2005年から、1501F編成から改修工事が順次施行されている。改修内容は以下のとおりである。
- 前面前照灯のLED化
- 方向幕の全LED化
- 車体塗装の変更、外装板の交換(1530Fのみ)
脚注
- ↑ 本線系統に新しい車両を導入します - 瀬田電鉄公式HP