「瀬田1700系電車」の版間の差分
Triple-Zeta (トーク | 投稿記録) (→設備: とりあえず加筆) |
Triple-Zeta (トーク | 投稿記録) (→概要) |
||
(同じ利用者による、間の1版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
[[Category:鉄道車両]][[Category:瀬田電鉄の鉄道車両]][[Category:瀬田電気鉄道]] | |||
'''瀬田電気鉄道1700系電車'''(せたでんきてつどう1700けいでんしゃ)は、1990年4月21日に営業運転を開始した[[瀬田電鉄|瀬田電気鉄道]]の通勤形電車である。 | '''瀬田電気鉄道1700系電車'''(せたでんきてつどう1700けいでんしゃ)は、1990年4月21日に営業運転を開始した[[瀬田電鉄|瀬田電気鉄道]]の通勤形電車である。 | ||
{{鉄道車両 | {{鉄道車両 | ||
50行目: | 51行目: | ||
尚、瀬田電鉄内で19m車の採用はこれが初めてである。 | 尚、瀬田電鉄内で19m車の採用はこれが初めてである。 | ||
投入当初は主に急行等優等種別への運用に優先的に配当されていたが、1500系の運用改定後は普通列車の運用も増加している。 | |||
2600系など後継車が出現する中、瀬田電鉄の初期配備車の中で未だ運用が続けられている唯一の車両であるが、最も製造年数が古い車両群でもあるため、徐々にその運用数は縮小されており、4両編成2本を組み替え6両固定編成1本へと改造された編成も存在する。並行して2010年代から一次車から順に徐々に廃車処分や譲渡処分が行われるようになった。 | |||
1500系や後継の2800系との併結は考慮されておらず、貫通扉は存在するものの幌は取り付けできない。 | 1500系や後継の2800系との併結は考慮されておらず、貫通扉は存在するものの幌は取り付けできない。 | ||
59行目: | 60行目: | ||
2009年に老朽化から、後継車である[[瀬田2800系電車|2800系]]が発表され、本列車は順次2800系に置き換えられることになった。 | 2009年に老朽化から、後継車である[[瀬田2800系電車|2800系]]が発表され、本列車は順次2800系に置き換えられることになった。 | ||
その後も編成数を減らしながら運用が続けられてきたが、2200系の運用数拡大に応じて、2019年3月15日のダイヤ改正を持って通常運用から引退した。五編成が運用されていたが、一編成を残して廃車となる。残された一編成は1750系として改造され、新しい形式として運用を開始することとなる。 | |||
==概説== | ==概説== |
2021年6月28日 (月) 13:24時点における最新版
瀬田電気鉄道1700系電車(せたでんきてつどう1700けいでんしゃ)は、1990年4月21日に営業運転を開始した瀬田電気鉄道の通勤形電車である。
瀬田1700系電車 | |
---|---|
1700系基本編成(第二次改修後) (2011年5月14日 陸大通駅) | |
基本情報 | |
運用者 | 瀬田電鉄 |
製造所 |
水音車両 瀬田車両 |
製造年 | 1990年 - 2001年 |
運用開始 | 1990年4月21日 |
投入先 | 瀬田本線、湾岸線 |
主要諸元 | |
編成 |
基本4両、付属2両 (MT比2:3) |
軌間 | 1,067 mm |
電気方式 |
直流 1,500 V/交流 20,000 V (50 Hz) (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 115 km/h |
設計最高速度 | 115 km/h |
起動加速度 | 3.5 km/h/s |
減速度(常用) | 4.0 km/h/s |
減速度(非常) | 4.5 km/h/s |
編成定員 |
基本編成 - 1,412名 付属編成 - 760名 |
編成重量 |
341.6 t(基本編成 - 4M6T) 163.2 t(付属編成 - 2M3T) |
最大寸法 (長・幅・高) |
19,000 × 2,950 × 3,640 mm (普通車) |
車体 | ステンレス |
台車 | DT71・TR255・TR255A・TR255B・TR255C |
主電動機 | かご形三相誘導電動機 MT75 × 4基/両 |
主電動機出力 | 140 kW (1時間定格) |
駆動方式 | TD平行カルダン駆動方式 |
歯車比 | 6.06 (16:97) |
編成出力 |
2,240 kW(基本編成 - 4M6T) 1,120 kW(付属編成 - 1M3T) |
制御方式 |
VVVFインバータ制御 (IGBT素子) |
制動装置 |
回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ 全電気ブレーキ 抑速ブレーキ |
保安装置 |
ATS-SN・ATS-P ATS-Ps(一部) |
概要
1000系で製造上の欠陥が見つかったため、瀬田電鉄内の車輛不足を補うために水音車両で製造される水音標準A形をベースに製造された。同時期に1500系が製造されている。当系列は1990年4月21日に運行を開始したが、これについての発表は一切されておらず、鉄道車両としては異例の対応である。
当時から鳥倉電鉄、およびその親会社となった倉太急行電鉄との直通が想定された仕様となっており、初期運行開始時から瀬田車両で既存の瀬田電鉄の保安システムに合わせるための小改造が施されている。 外観は水音標準型のデザインを踏襲しつつ、瀬田電鉄用に赤色の帯と、直通線方面向けということを示す紫色の帯が前面に入れられている(のちに取り払われた編成も存在する)。 尚、瀬田電鉄内で19m車の採用はこれが初めてである。
投入当初は主に急行等優等種別への運用に優先的に配当されていたが、1500系の運用改定後は普通列車の運用も増加している。
2600系など後継車が出現する中、瀬田電鉄の初期配備車の中で未だ運用が続けられている唯一の車両であるが、最も製造年数が古い車両群でもあるため、徐々にその運用数は縮小されており、4両編成2本を組み替え6両固定編成1本へと改造された編成も存在する。並行して2010年代から一次車から順に徐々に廃車処分や譲渡処分が行われるようになった。
1500系や後継の2800系との併結は考慮されておらず、貫通扉は存在するものの幌は取り付けできない。
瀬田臨海鉄道線にはドア数と車両長の関係上乗り入れすることができない。 2009年に老朽化から、後継車である2800系が発表され、本列車は順次2800系に置き換えられることになった。
その後も編成数を減らしながら運用が続けられてきたが、2200系の運用数拡大に応じて、2019年3月15日のダイヤ改正を持って通常運用から引退した。五編成が運用されていたが、一編成を残して廃車となる。残された一編成は1750系として改造され、新しい形式として運用を開始することとなる。
概説
車体
前面は水音標準A型の特徴的な切妻型であり、1000系と違って貫通扉を有する。運転台は1000系と比べ200mm高くなった。貫通扉上に行先表示幕を備えてはいるものの、種別幕や運行番号表示幕は設置されなかった。
1000系では濃い赤色単色のラインが入っていたのみであった塗装は、赤色の下に優等種別車両を表す紫色のラインが側面に入れられた。優等種別専用車両の廃止により、これは以後の車両では採用されず、当電車においても第一次改修にて塗装が再び赤一色に統一され、紫色は消滅している。
車体は当初鋼製車体が採用される予定であり、試作編成(1701F)は鋼製車体であった。しかし量産編成を投入する段階になって軽量のステンレス鋼を採用することで製造費を抑えられるとの提案により、以後全ての編成においてオールステンレス車体を採用した。
19m3ドアの標準的なロングシート車両であり、第二次改修後からはドア上に行先案内表示盤(LCD)が千鳥配置で設置された。第一次改修時に標準的なモケットシートから、2000系に採用された試験的な新型モケットシートを採用している。 第二次改修時に新型保安システムへの換装が行われた。尚ドア位置等の関係上、瀬田臨海鉄道線には乗り入れできない仕様になっている。
編成
更新工事
第一次改修工事
運行開始前に全車両に第一次改修工事が行われている。これは採用時期から考えてもこの列車の仕様が古いものであったことと、実験的な意味合いもあったとされるが、詳細は不明。
第二次改修工事
2008年から、1701F編成から第二次改修工事が順次施行されている。改修内容は以下のとおりである。
- 前面前照灯のLED化、位置変更
- 方向幕の全LED化
- 車体塗装の変更、外装板の交換(1731Fのみ)
- 前面形状の大幅変更(1703Fのみ)